適度な飲酒量知っていますか?

(2023/12/01 掲載)

●適度な飲酒量とは?
 厚生労働省が掲げる、健康寿命の延伸及び生活の質の向上を目指した国民的運動の「健康日本21(第1次)」では、1日の節度ある飲酒量を、平均純アルコール20g程度と定義しています。
 過度な飲酒は、がんや心筋梗塞、くも膜下出血、肝硬変、認知症、アルコール依存症などの病気の原因になると言われています。

●純アルコール20gとは?
 ビール中瓶1本・日本酒1合・チューハイ(7%)350ml 1缶・ウィスキーダブル1杯に相当します。


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通常、純アルコール量は、グラム(g)で表されます。
 純アルコール量(g)= 酒の量(ml) × 度数または% / 100 × 0.8
 5%のビール ロング缶1本(500ml)の場合 、500(ml) × 0.05 × 0.8 = 20(g)となります

●女性は男性よりも少ない量が適量です!
 女性は、平均的な体重が軽いこと、体脂肪率が高く総水分量が少ないこと、アルコールの代謝能力が平均すると男性の3/4しかないことなどから、飲酒量を男性に比べて少なくすること、具体的には、男性の半分程度(10g程度)以下が望ましいと言われています。男性と同じ量のアルコールを摂取すれば、血中アルコール濃度が高くなります。
 また、一日に摂取する純アルコール量が10g増えるごとに、乳がんのリスクが7.1%増えると言われています。

●少量の飲酒で顔が赤くなる方は飲酒量を控えましょう!
 お酒を飲むと顔が赤くなる方がいると思います。ビールコップ1杯程度の少量の飲酒で起きる、顔面紅潮・吐き気・動悸・眠気・頭痛などの反応を、フラッシング反応と呼んでいます。フラッシング反応を起こす方は、そうでない方に比べて有毒なアセトアルデヒドの血中濃度が高くなり、アルコールの分解が遅れることが説明されています。がんのリスク等も踏まえて、飲酒後にフラッシング反応を起こす方は、飲酒量を控えることが推奨されています。飲めないのに無理して飲むことはやめましょう。

●65歳以上の高齢者の方は少量の飲酒を!
 年齢を重ねていくことで、アルコールの分解速度が下がることや、血中濃度が高くないにもかかわらず酔い方がひどくなることなどが示唆されています。
 過度の飲酒は肝臓病だけの身体問題にとどまらず、「万病の元」となります。
 自分にとっての適度な飲酒ペース・適度な飲酒量を知り、楽しくお酒を飲みましょう。

詳細はこちらのリンクをご覧ください。
健康づくり応援団ホームページ「健康的な生活習慣のポイント・飲酒」

■関連リンク
・厚生労働省「生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット